今回はエルモ君の事例を元飼い主さんのご了承の元お伝えします。
エルモ君は今年11才。
子犬の頃からお世話されていた飼い主さんはご主人の転勤のため海外に転居することになりました。
お子さん、ご親戚は引き取れず、友人宅は先住犬がいて引き取りは難しく断念。
9月の初めにわんらぶに相談されました。
わんらぶの提案は…。
まずは・・ご自身で納得できる里親さんを見つける努力をする。
一生懸命12月まで里親探しをしても見つからないときは飼育放棄料(エルモ君の1年分の生活費)を受け取った上でわんらぶで受け入れる。
里親探しをするときの注意として
・受診をして今の健康状態を把握し、最低限の医療を施した上で募集をかけること。
※飼い主がきっちりと健康管理をして気を引きしめなくては良いご縁は繋がらない。
・条件をつける
ワクチン、狂犬病予防接種など必要な医療を施してもらえること。時々近況を知らせてもらえること。自宅にお届けする。
※犬を飼う当たり前のこと
※手放す飼い主の心情に寄り添う人は安心。
・ネットでの募集の際は特に気を付ける
電話で話して、人となりを把握する。
必ず飼ってもらう自宅へ連れていくこと。
訪問した際に不信感のある人に絶対に渡さない。
里親さんが見つからないときはわんらぶで受け入れするので、下手に出ずに納得できる里親さんを探すように。
あがのおすすめの里親募集サイトを2つお知らせしました。
飼い主さんはご自身で見つけたネットで募集を始め、エルモ君にお声がかかりました。
そして、11月5日…。
ご縁がつながったとご連絡とお礼のメッセージを頂きました。
「きっと幸せになれるはず…。」と飼い主さんからの連絡に胸を撫で下ろしていました。
一方で、、
11月の末。保健所の迷子フレンチが譲渡候補になれないかもとの連絡が有り、受け入れ体制を取りました。
実際にサイトで掲載されていた記事
飼い主さんと連絡を取り、エルモ君だったと
わかりました。
悲しいことに、
誰もがエルモ君は、新しい飼い主の元で幸せに暮らしていると思っていたのに、3週間以上も保健所で拘留されていたのです…。
整理すると、、
飼い主さんは里親募集サイトで、エルモ君を掲載。
里親さんから挙手。
飼い主さんと里親さんはSNSでやり取りし、譲渡することとなった。
11月5日。
里親さんに家までエルモ君を迎えに来てもらう。
当日に保護されて保健所へ。
里親さんは飼い主からエルモ君を受け取って
直ぐに棄てたか、逃がしたかは不明…。
その後、飼い主さんが保健所からエルモ君を返還手続きし、わんらぶが受け入れとなりました。
飼い主さんは、エルモ君が保健所に居ることを知り、里親さんにメールで連絡をしたが返信も無かったそうです。
里親希望者さんの家に届けることも無く、住所もしらず、電話番号もわからない…。
「絶対に家まで届けるように。連絡を取り合ってくれる人に譲渡するように!」
あがが時間を割いて里親詐欺の恐ろしさも話し、素敵な飼い主を見つける方法もお伝えしていたにも関わらずこちらの思いが伝わっていなかったのだと反省しました。
エルモ君が事件に巻き込まれることも事故に合うこともなく無事に保健所に収容されたことを幸運だったと思いたいです。
エルモ君はストレスで興奮が治まらず、家に来てからしばらくは、お世話もまともに出来ない状態だったのはご承知の通りです。
飼えなくなる。
誰にでも起こりうることです。
その時に、飼い主の務めとして出来ることを
最後まで行って欲しいです。
ペットの飼い主以前に人間としての資質が問われる時でも有ります。
その子のために、出来ることはそれだけですか?
本当にその子のために、考えていますか?
犬は飼い主の何百倍も何千倍も哀しみ苦しむのです。
飼育放棄された犬のお世話は大変です。
どんな環境でも、どんな飼い主さんで有っても
犬は飼い主さんの事が好きです。
初めてその子を迎えた日を思い出して下さい。
その子は、貴方に飼って(買って)ください。と頼んでいません。
貴方が勝手にその子と暮らすことを決めて、
その子との楽しい生活を想い描いて、エサの内容も散歩の仕方も、お世話も決めるのは飼い主です。
そして、飼うのを中断するのも人。
犬は飼われる人で運命が決まってしまう。
それを考えたならば、新しい飼い主探しは自らが努力して繋ぐのが、その子に対しての最後の務めだと思いませんか。
助けたいと本当に考えているならば、道は有ります。
真剣に犬の事を考えて悩んでおられる方が行き詰まった時はご一報下さい。
丁寧に対応し、里親探しのアドバイスを致します。