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更新日:2021年8月2日

犬の抜け毛

犬の抜け毛の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
また、抜け毛の原因として考えられる病気や対処法について見てみましょう。


この記事の要点
  • 犬の抜け毛の主な原因は「換毛期」と「ブラッシング不足」
  • 犬の抜け毛が原因の病気は脱毛症や皮膚炎などがある

この記事の監修者

三宅 亜希(みやけ あき)

獣医師

三宅 亜希

獣医師/電話どうぶつ病院アニクリ24 院長

獣医師/電話どうぶつ病院アニクリ24 院長


美しい毛並みは犬の魅力のひとつなので、毛が大量に抜けると心配になると思います
犬には換毛期があり、季節によって毛が抜け変わりますので、その場合は心配いりません。
しかし、病気が原因で抜け毛が増えることもあります。重篤な症状を起こす病気の可能性があるので注意が必要です。

犬の抜け毛

犬の抜け毛の原因はなに?

喚毛期かんもうき

春と秋、1年に2回換毛期が訪れます。 とくに、ダブルコート(オーバーコート:皮膚を保護する役割をもつ太くてしっかりした毛、 アンダーコート:保温・保湿の役割をもつ柔らかく短い毛)の犬種では、春の換毛期にアンダーコートがたくさん抜け落ちるので、この時期に抜け毛が増えるのは正常なことです。
温度が一定に保たれている室内で飼育されている場合、換毛期が続くこともあります。

ブラッシング不足

日頃から毛は抜け落ちますが、ブラッシングをしないと抜け落ちる毛の量が多くなります。
換毛期以外でも、こまめにブラッシングをして余分なアンダーコートを取り除くようにしましょう。

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犬の抜け毛の原因として考えられる病気ってあるの?

以下の病気などにより、抜け毛が多くなることがあります。

淡色皮毛脱毛症

遺伝性疾患により、ブルー、グレー、シルバーといった淡色の毛が正常に育たない病気です。

黒色皮毛脱毛症

遺伝性疾患により、黒色の毛が正常に育たない病気です。

パターン脱毛症

先天的な問題により耳の周辺などに脱毛が起こります。原因はよくわかっていません。
ミニチュア・ダックスフンド、チワワ、ミニチュア・ピンシャーなどで起こりやすい病気です。

側腹部脱毛症

毛が成長し抜け落ちるまでの毛周期の異常により、側腹部に脱毛がみられます。
ボクサーで起こりやすいことがわかっています。

甲状腺機能低下症

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモン(サイロキシン(T4)、トリヨードサイロニン(T3))の生成や分泌が少なくなることによって起きる病気です。
脱毛は左右対称に現れることが多いです。

副腎皮質機能亢進症ふくじんひしつきのうこうしんしょう(クッシング症候群)

副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることによって起きる病気です。脱毛は左右対称に現れることが多いです。
※医原性クッシング・・・副腎皮質ホルモン(ステロイド)の長期投与により、クッシング症候群と同じ症状を発症します。

ステロイド皮膚症

ステロイドの外用薬を長期間使用することにより、皮膚が薄くなる、脱毛などの症状が現れます。

性ホルモン失調

オスでは睾丸こうがんの腫瘍、メスでは卵巣腫瘍などにより、エストロゲンの分泌が過剰になることがあり、その影響で脱毛が起こります。

脱毛症X

原因不明で毛周期が停止することにより起こる脱毛でポメラニアンに起こりやすいことがわかっています。

バリカン後の脱毛

毛を刈った後に、正常な毛が生えてこなくなってしまう病気です。

感染性皮膚炎

寄生虫によるもの(ツメダニ症、疥癬かいせん毛包虫症もうほうちゅうしょうなど)

特に、ツメダニ症は通称「歩くフケ」と呼ばれるほど大量のフケが出る特徴があります。
毛包虫は健康な犬の皮膚に常に存在する微生物ですが、犬の免疫が抑制されるような状態に陥ることで大量に増殖し、皮膚症状を起こします。

真菌(カビ)によるもの(皮膚糸状菌症、マラセチア皮膚炎)

皮膚糸状菌症は脱毛が主な症状です。
マラセチアは健康な犬の皮膚に常に存在する菌ですが、高温多湿の環境や、ほかの皮膚炎が起こっている場合などに増殖し、皮膚症状を起こします。

細菌によるもの(膿皮症)

犬の皮膚に常にいる菌のひとつであるブドウ球菌が、異常に増殖して起こる皮膚の病気です。
犬の皮膚は、人に比べると薄さやpHの違いがあることなどから、皮膚の状態が健康であったとしても膿皮症を発症しやすいことがわかっています。
病変が表皮内に限られる表在性膿皮症と、もっと深い真皮しんぴに起こる深在性膿皮症があります。

アレルギー性皮膚炎

食べ物のタンパク質に対してアレルギー反応を起こす食物アレルギー、ノミの唾液に対してアレルギー反応を起こすノミアレルギー性皮膚炎があります。

アトピー性皮膚炎

環境中に普通に存在するハウスダストやダニなどに対してアレルギー反応を起こし、皮膚症状が現れます。

脂漏症しろうしょう

皮膚の角質が過剰にはがれ落ちる症状で、特定の犬種に起こりやすい症状です。
一方で、さまざまな皮膚の病気が原因となり続けて起こることもあります。この場合は、どの犬種にも起こる可能性があります。

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どう対処すればいいの?

かゆみや赤みなどをともなう脱毛もありますが、炎症をまったくともなわない脱毛もあります。
その場合の多くは、先天性や毛周期の問題であり、脱毛以外に大きな症状はありません。

しかし、同様の脱毛でも、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症、性ホルモン失調などの内分泌疾患による脱毛も存在します。
内分泌疾患の場合は、全身に症状が現れるため、早めの治療が必要です。

脱毛を起こす病気は非常に多く、原因を突き止めるのに時間がかかったり、原因がわかっても治療に反応が現れにくかったりする場合もあるので、早めに病院に行くことをおすすめします。

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