フレンチブルドッグひろば


真珠腫性中耳炎など、耳の病気について

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[雑談:体] 真珠腫性中耳炎など、耳の病気について / びん子 2019/3/8 12:44  [Edit] 
**ものすごい長文です!お急ぎの方は読み飛ばして下さい。**

はじめまして。ろびんの母のびん子と申します。以前健太ママさんが投稿された「真珠性中耳炎についての情報を集めています!(https://www.frebull.info/bbs/4213)」というトピックを昨日拝見し、同じ病気で悩んでいるぶひちゃんが結構たくさんいるのだとわかり、私のささやかな情報でもお役に立てるのならと新トピを上げることにしました。まず私の娘犬のプロフィールです。

名前:ろびん
年齢:9歳7ヶ月
性別:女性
犬種:フレブル・ブリンドル
国籍:カナダ
性格:無口。猫好き犬嫌い。1日23時間睡眠は欠かせません。分離不安を引きずった超親ばかの母がいます。

私がろびんを養子に迎えたのは彼女が5歳のときだったので、それ以前の健康状態等は詳しくわからないのですが、基本的に問題なく、ブリーダーさんのもとですくすく元気に育ってきたのだと思います。

そんなろびんが初めて大病を患ったのは、2017年3月、彼女が7歳のときでした。最初に気づいた症状は、ハァハァしながらニコニコしてるときに顔の右半分だけニコニコしてなくて、「あれ?」と思いました。でも一時的なものなのかもと思い、その日の夜くらいまで様子を見ていたのですが、全くもとに戻らず、右目も閉じることができないようでした。これはマズいと思い、すぐかかりつけの病院に連絡し連れて行ったのですが、その段階ではまだ他の症状がなく、耳の中もそんなに汚れていなかったようで、もう少し様子を見て下さいと言われ、すごすごと退散しました。でも2〜3日経っても良くならないどころか、斜頸をしてきました。そこで同じ病院に電話をしたところ、専門医(脳神経外科医)のいる病院へ行くようにと指示されました。その時は脳腫瘍の疑いも消えていなかったので、脳神経外科へということになったのだと思います。そこで一通りの問診等が行われ、耳鏡で問題の右耳も見てもらいましたが、外耳もきれいで、特に問題はありませんでした。なので、より詳しい検査のため1日入院し、MRIを受けることになりました。結果は中耳炎。治療方法は全耳道切除手術かオトスコープを使った耳洗浄。その段階で「耳をなくすなんてとんでもない!」と母は思ってしまい、耳洗浄の道を選びました。洗浄を行うのは皮膚科・耳鼻科のため、また別の専門医へ。そちらで無事耳洗浄が終わり、多少の斜頸と右顔面麻痺による右目常時開きっぱなしという後遺症は残りましたが、命に別状はなく、一安心して約一年何事もなく生活していました。

そして昨年2018年6月に、元気にしていたと思ったら急に3回ほど嘔吐し、それからみるみるうちに斜頸、眼振、ナックリング等の症状が出始めました。その約1ヶ月ほど前に耳洗浄をした病院で検診をしてもらい、中耳炎は治りましたとのお墨付きを頂いていたばかりだったので、「まさか他の病気?脳腫瘍?!」と完全にテンパり、そっこーでかかりつけに連れて行くと、また同じ脳神経外科へ送られました。ただ、このときと2017年のケースで違ったのは、担当をした脳神経外科医が違う先生だったということです。

以下、検査及び手術のため入院させる前日までのろびんの症状です(時系列):

1, 嘔吐
2, 斜頸、右へ右へ傾いて歩く
3, 首を下に向けたがらない
4, 目に全く覇気がない
5, 食事ができなくなる(ソフトフードもだめでした)
6, ナックリング、眼振が始まる
7, 時折ビクンっと体を震わせる(一瞬なのでてんかん発作などの痙攣ではありません)
8, 歩くことはおろか立ち上がれなくなる。四肢に力が入らず、床に置くようにして立ち上がらせると、ムササビが飛んでるときのような状態でベチャっと床に倒れてしまう。

この状態で検査、場合によっては手術のため入院しました。「なんでそんなになるまで待ったんだ!」とお叱りを受けるのはごもっともだと思うのですが、実は1から8が起こるまで1週間もかかりませんでした。ですので、本当に数日の間に後一日生きられるかどうかくらいな状態まで悪化し、入院したという状況でした。

入院した当日に全身麻酔でCT。次の日また全身麻酔でMRI。そして出た結果が先天性の真珠腫性中耳炎と、髄膜炎を併発しているというものでした。時折ビクっと震えるのは髄膜炎の典型的な症状です。「ここまで酷いケースは見たことない」と医者に言われるくらい進行しており、肥大化した真珠腫が周辺組織や骨を破壊し、脳を圧迫して髄膜へ浸潤している状態でした。真剣に自分を撃ち殺してやりたくなりました。でも私が自分にキレてもろびんは良くならないので、治療方法、予後、QOLについて医師に聞いたところ、治療方法は手術しかないということ、再発の可能性を除けば予後、QOLともに症状が出る前の状態まで回復するでしょうと言われました。手術をせずに症状を緩和させる方法はあるのか聞いたところ、「ありません」ときっぱり言われました。そして、今でもはっきり覚えているのですが、その医師から「手術をしなければ確実に死にます。でも手術をすれば、再発の可能性はあれど、それまでは今までどおり元気に暮らせます。」と断言され、そこまで言うならお願いしますと手術を決めました。

ただ、その後も自分の決断に自信が持てませんでした。術後すぐ再発したらどうしよう、術後もほとんど生きられないかもしれないのに手術をさせるなんて私のエゴなんじゃないか、9歳目前のもう若くない体に酷な決断を下してしまったのではないか。毎日そう思いながら、結局答えは出ないまま手術決行となりました。入院後4日が経過してました。ろびんはその間食べることも立ち上がることもできず、すでに2回やってる全身麻酔をもう1回されて2時間の手術を受けました。手術後執刀医(担当の先生とは別の医師)から連絡があり、無事成功しましたよと言われ、できる限り真珠腫を除去したので、願わくはこのまま何年も再発しないことを祈りましょうと言われたときは、なりふり構わず電話口でギャン泣きしました。

さて、入院中毎日様態を聞くために病院へ電話をしていたのですが、手術の次の日に電話をすると、担当の看護師から驚愕の報告がありました。様態はどうでしょうかと聞いたところ、「あー順調に回復してますよー。今日はご飯もゆっくりですが自分で食べられましたし、短時間ですがお散歩にも行けましたー。」と。私は思わず「散歩〜?!」と明石家さんまみたいな声で質問してしまいました。待て待て、昨日手術したばっかだよね?数日前は死ぬ間際くらい危険な状態だったよね?!どこで何を見逃した?!と思ったのですが、順調に回復しているというのは事実だったようで、ろびんはその数日後ふつ〜に歩いてうちに帰ってきました。

その時考えたのですが、私が抱いていた「手術をさせるなんて私のエゴで酷なんじゃないか」という問いに、ろびん自身が答えてくれたんです。たぶん犬たちの生命力や回復力は、人間の比じゃないくらい、私達には想像もつかないほど強力なんだと思います。もちろん年齢やその他諸々の個体差は当然ありますが、犬は強し!たかが人間の私には死を覚悟して手術受けた次の日に散歩なんて絶対行けません。ろびんに「今までに全身麻酔何回やったと思ってんの?手術ごときでビビってんの母ちゃんくらいだよ」って言われたような気がしました。あー情けない…。

また、再発まであまり時間がかからないかも、と悩んでいましたが、それこそ私のエゴで、人間からしてみたら数ヶ月、数年程度の時間でも、犬時間に換算すれば軽く数十年に相当する時間なんですよね。今ろびんは再発の兆候もなく、元気に術後8ヶ月過ごしてくれてます。私にとってはたった8ヶ月でも、彼女にとっては約56ヶ月=4年半以上になります。なので、たかが人間の母は、これからもろびん様に毎日の生活を楽しくお過ごしいただけるよう、ささやかながらお手伝いをするほうがよほど大事だと、今ではそう考えるようになりました。

私は結果的に以上のような決断をし、今の心境にたどり着きました。ただこれが正しいかといえば、そういうわけではないと思います。語弊があったかもしれませんが、高齢のワンコに手術や全身麻酔を受けさせるのは、やっぱり勇気がいるし可愛そうだと感じるものだと思います。それで手術はしない、治療は緩和治療という結論に至ったとしても、それは立派な決断なのだと思います。たぶん私のように悩みに悩むご家族の方はたくさんいらっしゃるでしょうし、まったく自然なことだと思います。とことん悩んで、担当のお医者様ともじっくり相談し、大切な家族のための最良の選択をなさるのが一番だと思います。一日でも長いワンコとの幸せな生活がみなさんに訪れますように。

(1)
されど中耳炎
2019/3/9 13:21
 [Edit] 
びん子さん、ろびんちゃん、こんにちは。
全て拝読させていただきました。
ろびんちゃんは術後の経過も良く元気に過ごしてるとの事、本当に良かったですね‼
この病気を抱えている他のブヒ達に希望を与えてくれていますね。
ろびんちゃんは先天性との事でうちの子とは症状が違っている点もありましたが同じ病気を持つ親として共感や痛感するところが沢山ありました。
この病気は早期発見ってのはなかなか難しいのでしょうか。
かかりつけ医院から専門医にたどり着く頃には重症化しているケースが多いのでしょうね。
MRIやCTの検査が出来る病院が少ないですし、全身麻酔のリスクや高額な費用と言う点も難しい課題ですね。
重症化すると皮膚科、耳鼻科の専門の他に脳神経外科も必要になります。この連携がしっかり出来ている病院そして少しでも不安な事はしつこいと思われても納得するまで何度でも質問できるような信頼出来る先生と出会う事が大事だと感じます。
それと24時間救急で受け入れ可能な病院も探しておくと良いと思います。うちの子は決まって夜中に具合が悪くなっていたので……。
全耳道切除手術に関してはろびんちゃんとは違ってうちの子の場合は考える猶予があったので本当に悩みました。先生が再発や後遺症のリスクを考え積極的に勧めなかったというのもありましたが家族の中でも意見が分かれ結局結論が出ないままでした。
そんな中で、昨年の夏に脳出血による顔面痙攣とてんかん発作を目の当たりにして私の中ではどんな状態になってもいいから1日でも長く生きて欲しいと言う思いが強くなり、まずは内視鏡による手術をする決断に至りました。
亡くなってしまった今となっては私の決断が正しかったのか?投薬治療を選ばずすぐに全耳道切除手術をしていたらどうだったのか?とか毎日あれこれ考えてしまいますが全ては自分で選んだ事だと自分自信を納得させ、楽しく過ごした時間があった事に感謝し日々乗り切ってます。
私もびん子さん同様、この病気で苦しんだり悩んだりしている方のお役に少しでも立てたらと思います。
ろびんちゃん、その他病気で苦しんでいるブヒ達や飼い主さんへ
1日でも長く楽しく一緒に過ごせる事を願ってます。
微力ながらお手伝い出来る事があればまた投稿させていただきます。

(2)
はなママ
2019/3/9 20:55
 [Edit] 
びん子さんされど中耳炎さん本当に我が子を思う気持ちはみなさん同じですよね
本当にこの病気の情報の少なさでどうしたらいいのかすごく悩み
いつも私の愚痴を聞いてもらっていた健太ママさんのご好意でみなさんから情報が得られたこと本当に感謝しています
ありがとうございます

口が開かなくなっていてご飯が思うように食べられなくなっていてそんなはなを見ているとこれでいいのだろうかと悩んでしまいます
少しずつ病気が進行しているのを実感している日々
この先もこれでよかったのかな?と悩んでいく私なんだと思います
まだまだわからないことたくさんあります
またいろいろと、教えていただけるとありがたいと思っています
よろしくお願いします

ブヒちゃんたちの笑顔がいつまでも続いていくようこの真珠腫性中耳炎という恐ろしい病気をたくさんの人にも知ってもらいたく思っています

(3)
はなママ
2019/3/16 20:24
 [Edit] 
びん子さんにお聞きしたいです
はなは口が思うように開かなくなってます
私がフードを手で食べさせている感じです
シリンジを使ってあげたりもしています
ろびんちゃんが、ソフトフードも食べられなくなったとなっていますが
それはどのような状態で食べられなくなったのですか?
今度の月曜に大学病院に耳の状態などをみてもらいに行くので
ろびんちゃんの状態を教えていただけると助かります
特に口の状態や顎の動きなど、教えてもらえると助かります
お願いします

(4)
びん子
2019/3/18 10:54
 [Edit] 
お返事が遅くなってしまいごめんなさい。もうはなちゃんの診察は終わってしまいましたか?

ろびんがソフトフードも受け付けなくなったというのは、口が開かなかったから、というわけではないです。確かにろびんも右顔面麻痺がありました(今もあります)が、それで口が開かなくなって食べられなくなってしまったというより、髄膜炎の症状が顕著になり始めた頃から水も飲めなくなったので、おそらく原因は脳の機能障害ではないかと思います。ですので、口や顔面の動きに影響が出てきた、というより、もはや全身のコントロールが取れなくなっていた、食欲や水を飲みたいという意志もなくなっていた、という方がろびんの場合は正しいと思います。

現在のはなちゃんは、自分の意志でお水を飲んだり立ち上がったり、目をはなママさんの方に向けたりできますか?まだそれらができるのであれば、脳が侵されているというより、顔面神経が真珠腫に圧迫されて、顔がうまく動かせない、というほうが近いのかなぁという気がします。

こんな説明でお役にたてるかわからないのですが、大学病院の先生に症状をお話する際の参考になれば幸いです。

(5)
はなママ
2019/3/18 17:26
 [Edit] 
返信ありがとうございます
はなは右顔面麻痺になってから思うようにあくびができなかったり口が思うように開けなくなったりはしていました
ただこのところさらに開口障害が進みご飯を食べられなくなった感じがします
大学病院の先生に話をしたところ手術をしても口が開くようにはならないと言うことです
真珠腫が顎の方に進んできているのではないかということです
12月にCTをとった時の状況でははなは頭の方よりも顎や口の方に炎症が進んでいるように見られると言うことでしたのでろびんちゃんとは少し状況が違うのですね
口が開かないということは麻酔をかけることも難しくなるそうです
これからどのような状況になっていくのかもいろいろ聞いてきたところシリンジでご飯が食べられなくなったら胃瘻また経鼻チューブになっていくそうです。
また呼吸器系の方にも進んだら酸素テントの中で過ごすようになるということでした

もう悩んでいる状態ではないんだなと思い改めて真珠腫性中耳炎と向き合っていく覚悟を決めました
本当にいつも沢山の情報をありがとうございます😊

(6)
びん子
2019/3/19 3:22
 [Edit] 
はなママさん、こんにちは。

なるほど...。
ろびんの手術の際、担当の先生から読んでみて下さいと送られてきた論文(真珠腫性中耳炎の手術例)があり、確かにその中の半数程度の犬に開口障害があったので、おそらく珍しい症状ではないのだろうと思います。
ろびんの顔面麻痺は、顔面神経が真珠腫によって傷つけられたため、今も後遺症として残っています。口を開けることはできるのですが、右目を閉じることができません。これに関しては後遺症ですので、残念ながらもう一生治らないと思います。はなちゃんのお口が手術をしても開くようにならないというのは、これと同じことなのではないかと思います。

炎症が顎や口の方に進んでいるとのこと、切ないですね...。確かに、ろびんの場合は脳への影響のほうが大きかったので、結果症状もはなちゃんのものとは異なると思います。
麻酔をかけることが難しくなる、というのは、おそらく口がうまく開かないことで、口から酸素チューブを挿入して行う気道確保が難しくなり、麻酔から起きるときにうまく酸素を送り込めない=呼吸ができなくなるかもしれないから、ということではないかと思います。そうなると、残念ながら手術は難しくなるのかなと思います。なんだか残酷な宣告に聞こえますが、その状態で無理に麻酔をかける(手術を試みる)と、麻酔から起きるときに呼吸がうまくできず呼吸困難となり、それが原因で命を落とすこともありえます(ろびんの母犬がそうして亡くなりました)。ですので、手術をしないという判断のほうがよほど賢明な場合もあると思います。

はなちゃんの病気と向き合っていく覚悟を決められたとのこと、ご立派な決断だと思います。皆が皆できる覚悟じゃありません。犬も年をとって病気をするのは自然なことなのだと思います。一病息災といいますか、病気を持ちながらも、できる限り痛みや苦痛を取り除いてあげ、一日一日を大切に一緒に過ごせるのは幸せなことではないでしょうか。はなちゃんとたくさん一緒にいてあげてください。応援しています。



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